信州クロス大会終了の挨拶
29年目の今季はこの大会が始まった後の世代の若いチャンピオンが誕生しました。
コースも気象も過酷で印象深いシーズンでした。飯山では40年ぶりの大雪が初冬に降りました。そしてシーズンも長かったです。UCIの規則どおり、2月末まで試合がありました。
カテゴリー1の選手は1月には故障を抱えながらの試合になったことでしょう。フルに戦った選手ほど、この時期の体の手入れは大事です。ジェット洗車機で何度も洗ったマシンも回転部に水や砂が入っています。
さびが入らないように手入れをしましょう。

 深い霧でかすみ、秋雨は畑の横断を深い田んぼに変え、約束したように雪が積もり、何度も凍結、融解を繰り返したアイスバーン、立つこともままならない斜面、そんなところに、ここを走りなさいとコーステープを張りました。
15万円も20万円もするバイクに、自分で勝手に限界を決めていたことに気付いて、それを打ち破ることができた方が多かったのではないでしょうか。ここは直感的には乗っては無理だと思うところがいくつかあったでしょう。ですが、挑戦してみたら、この坂も、この斜面も乗っていけることに驚いたでしょう。
また、エンドが飛び、タイヤが路面を噛まず、クリートが雪や泥で埋まり、マシンの限界を知り、乗り切るコツも分かったことでしょう。初回は惨敗したけれども、次のステージではレースを作った方もいました。

 ジロでは未舗装の峠を通過し、ツールでは雨のパーベ区間があり、昨年はマイヨジョーヌを持つチームが、お公家様の行列になった中、荒武者となって走ったラース・ボーンの勝利はクロスレーサーの夢見るところでしょう。
華やかな勝利でなくとも、レースの集団の中で前輪を取られた選手がいたとき、一緒に転がり、ボトルの水で傷を洗いながら回収車を待つ者もいれば、とっさにすり抜け、再度車間をつめるため労力を使う、それだけで済む選手もいます。
経験のないものとあるものを選り分けるふるいはどこにでも仕掛けられています。技術がついたことに気付かず日々を過ごしているかもしれません。一段上のスピードで。
 来シーズンはカテゴリー2は登録必須となります。そして飯山で全日本、マスターズ年代別選手権です。未登録の方は臨時登録での参加です。
2014-15シーズンと同じ12月第1の土日に一部競技はナイターで行われる予定です。どんな気候になるでしょう。全国で何位、30歳で何位、40歳で何位。50歳で何位を目指してください。そして世界に続いています。勲章を得たら、ぜひ挑戦してください。